[知花とぼく]



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「まーくん、邪魔するで」
 ぼくが自室でマンガを読んでると突然、聞き慣れた関西発音の声が窓から聞こえた。
 見ると和服に眼鏡の、無表情な女の子がいた。
 従姉の知花(ともか)だ。
「知姉(ともねえ)! 窓から来んなって、何回言えば……」
 ぼくの意見は、その眼鏡越しの冷たい眼差しに却下された。
「別にええやろ。イトコ同士やし、一緒の土地にも住んどるんやし」
 やや低く、しかし澄んだ声だ。

 今、知姉の住んでいる所は元々、ぼくの家だった。
 ちょっと自慢になるが、ぼくの家はそれなりに裕福だ。
 畑の一部を売ってマンション経営をしている。順調なようだ。
 それで、新しい家を建てて住むことにした。

 元の家をどうするかまだ決まっていなかった時、ちょうど知姉のお父さん……つまり叔父さんが仕事の関係で、関東に越してくる事が決まった。
 渡りに船って事で、ウチとしては身内割引で貸すことにした。
 そんなわけで、今に至るのだ。

 動きにくいはずの和服を器用にさばきながら入って来る。
「てか、なんで和服なんだよ!」
「ふむ。これは小紋言うてな、見たとおり小さい文様が型染めしてあるんや。綺麗やろ」
「いや、そういうことじゃなくて」
 また、ぼくの言うことを無視しながら床にあったクッションに正座した。
 いつもにも増して姿勢がいい。端整な顔立ちと、その肩までの真っ直ぐな黒髪が切れ長の目と相まって、まるで日本人形のようだ。肌も抜けるように白い。ただ、その表情は、いつもほとんど変化が無く何を考えているのか、いまだにまるで読めない。
 彼女は、艶やかな桃色の唇を開いた。
「まーくん」
 眼鏡越しにぼくを見つめている。真っ直ぐで曇りのない瞳。
 いつものことなんだけど、でも、ぼくのことをそんなに見つめる女の子は知花以外にいない。だからまだ慣れない。ドキドキする。
「な、なに、知姉」
「お茶」
「は?」
「お客さんに、お茶も出さへんのん? 躾がなっとらんな」
「誰が客だよ!」
 ドキドキして損した。
 彼女がうっすら笑う。
「なかなかのツッコミや。成長したな」
 そもそも、ぼくは彼女が苦手だった。
 でも、親戚が集まる時には歳が近いってだけでいつも一緒にされた。
 どことなく古風で、突飛な行動を取る彼女にぼくはいつも振り回された。
 あの時だって……。
「なあ、まーくん。覚えとる? 一緒にお風呂入った時の事」
「ぶっ! あ、あなたはテレパシーが使えるんですか!」
「なに、アンタも思い出してたん? エロいな、まーくん」
 ほとんど無表情でそう宣う。
「あたしも、実は人の事は言えんねんけどな……」
 不意に彼女が立ち上がり、ぼくのいるベッドに乗ってきた。
 ぼくは何が起こったか把握できないうちに、知姉に唇を奪われた。
「んん……」
 初めてのディープキス。
 彼女の舌が挿入され、口の中を舐め回された。
 ぼくのチェリィ☆ボーイが自然と男の生理反応を示した。
「ん……ぷは」
 舌を突き出しながら、ゆっくり頭を離す彼女。
「まーくん。あの時の続き、せぇへん?」
 蠱惑的な瞳の色が、ぼくの胸を高鳴らせる。
 
 あの時。
 そう、彼女と一緒に風呂に入ったあの時。
 法事の時、彼女の家に泊まった夜のことだ。
 お互い、ホントにまだ子供で小さかった。でも、知姉はやっぱり少し大人で。

 ぼくが湯船に浸かっていると、今みたいに急に知姉が入ってきた。
 素っ裸に、眼鏡だけ。当時から目は悪く、風呂にも掛けて入っていたらしい。
 その裸身は、おっぱいもないし、腰のくびれもない。あそこだってツルツルだ。でも、ぼくは見ちゃいけないものだと思っていたので、必死で目を逸らした。
 でもホントはもの凄ーく見たかったから、チラチラと見てしまっていた。
 ぼくは恥ずかしいのと罪悪感で、くらくらした。
 それを知ってか知らずか、彼女は冷静にとんでもないことを聞いてきた。
「まぁくん。友達に聞いたんやけど、男の子のアレって、どないかしたらスゴイ事になるそうやんか。どないなるん? いっぺん見せてよ」
 ぼくはすでにそうなりかけていたから、慌てて湯船に潜った。
 すると。
 彼女も、湯船に入ってきたんだ。
「なあ、ええやろ。イトコ同士やし、一緒のお風呂入ってるんやし」
 そうだ、あの時もさっきと同じようなセリフを聞いていたんだ。
 彼女はなかなか浮いてこないぼくにシビレを切らしたのか、唐突にぼくの股間を触った。
「ぶはっ!」
 ぼくはすぐさま湯船から上がろうとしたが、後ろから抱きしめられ身動きが取れなくなった。
「あ、なるほど、こないなるんかぁ。ふぅん……ああ、触ったらどんどん硬ぅなってくるわ」
 彼女はぼくのピンクスティックをさすりながら、薄く笑っているような気がした。
「痛かったらごめんやけど、痛ない?」
 確かに皮をむくのを一度試した時、凄く痛かったけど……今はむいていないから、気持ちいい。
 でも、ぼくは恥ずかしくて何も言えなかった。
「ん、どうなん? もしかして気持ちええん?」
 風呂の中で彼女の手がぼくの未熟者を、しごく。
 背中に彼女の裸体が押しつけられている。
 ぐるぐると周りの空間が回る。
 彼女の息が荒くなっていた。
「……なあ、こっち向いて」
 彼女は体を離して、ぼくの方向を変えるよう促した。
「だめだよ、子供がこんなことしちゃ、だめだよ」
 彼女はぼくの先っぽの皮を指先でぎゅっとひっぱり、中の幼い亀頭を出そうとした。
「痛、痛たた!」
 彼女は薄く笑った。
「ほう、これは痛いんや、勉強になるなぁ。なあ、こっち向かんともっと痛くするで」
 ぼくは半泣きで、彼女のほうを向いた。
「もっと、よう見せて。ほら、フチにお尻乗せて」
 ぼくが言われるがまま風呂のフチに乗ると、ちょうどその部分がお湯からネッシーのように突き出した。
「こうなってるんか……」
 知姉は屈んだ。息が掛かるくらい間近で、ぼくのモノを見つめる。
「なんや可愛いな……」
 そうつぶやくと、唐突にぼくのモノを口に含んだ。
「うわっ?!」
 ぼくは驚いて、後ろに落ちそうになった。
 その瞬間、思わず彼女の頭を掴んだ。
「んん!」
 一瞬、彼女は眉をしかめて苦しそうな顔をした。初めて見る表情だった。
 同時に、彼女はぼくのモノを噛んでいた。
「痛てぇ!」
 知姉も驚いたのか、口を離した。
「ぷあ! ああ、ごめんごめん」
 いつもの冷静な表情で、ぼくのモノの根元を見て告げた。
「うん、血は出てない、だいじょうぶ」
「もう、知ねーちゃん……ヒドイよ」
「む……そら、確かに噛んだのは悪かったけど」
 そう言いながら、ちょっと見上げた。
 ぼくを睨んでいるように思えたが、元々、彼女は目つきが悪いのでよく解らない。
 彼女は立ち上がり、湯船から出た。
「嫌いやったら、こんなことせぇへん」
 そう言って風呂場を後にした。

 ぼくは風呂場に取り残された。
 そのまましばらく彼女の言葉の意味を考えていると、また、ぼくのモノは硬化した。
 そして。
 初めてのオナニーを風呂場でしてしまった。
 知姉をオカズにして。
 あの時から、ぼくは彼女を避けるようになった。
 恥と罪悪感が、そうさせたのだ。
 だが、それは要するに彼女を強く意識していると言うことの裏返しだった。
 ぼくは彼女に告白できなかった。親戚だというのも障害だったし、それに……フラれるのが怖かった。

「それでな、まーくん」
 彼女はベッドの上で、ぼくを挟むようにひざ立ちになっている。
 着物のすそがめくれて、綺麗な白い脚が艶めかしく輝く。
「そろそろ、ええやろ。ほんまのこと、教えてくれへん?」
「え、なに……?」
「なんであの日から、あたしのこと避けてたん?」
「う、あ、えと、なんで、ってそれは……」
 彼女は表情一つ変えないまま、ぽろぽろと泣き出した。
「と、知姉?!」
 ぼくは驚いて、身体を起こした。
「あれから、あんまり会う機会もあらへんかったし、そのたまに会う時に好きや好きや言うても軽うあしらわれるし、どうしたらええのんか、もう解らんねやんか……」
 声は僅かに震えている。
 彼女の眼鏡に涙が溜まって、雫になって落ちる。
「知姉……だから、こんなこと突然……」
「そうや。あの時の続きからまた、始められたらええなって思たんや」
 ぼくは彼女の肩を抱いた。
「ごめん、知姉。ぼくの気持ちはあの時から決まってた。だけど恥ずかしくて、怖くて、ずっと言えなくて……避けてたんだ。子供だったから……でも、もう子供じゃないから、言うよ」
 肩を掴んで、身体を離す。
 知姉の目を見て、真剣に言った。
「知花姉ちゃん、ぼくは、あなたが好きです。大好きです」
 彼女は、こっくりと頷いた。
 枕元のティッシュで涙を拭いて、ついでに鼻水も噛んで。
 ちょっと落ち着いてから、ぼくの目を見て。真顔で告白した。
「あたしも、まーく……昌幸(まさゆき)のこと、愛してる」
 ぼくたちはまた、大人のキスを交わした。
 お互いが激しく求め合うと、それに従って、いやらしい水音が大きくなっていく。
 彼女がゆっくり口を離すと、少し笑ったような気がした。
「なに」
「なあ、アンタ、生娘独楽回しって知ってる?」
「きむすめこままわし?」
 彼女がぼくを連れて、ベッドから下りる。
 そのままベッドから離れて、一番遠いドアの前まで来た。
 そこで知姉は帯を解いた。
「はい、端、持って」
 ぼくはワケが解らないまま、言われるとおりにした。
「ほな、引っ張って!」
 そこでやっと、ぼくはこれがどういうことなのか理解した。
 ぼくは、悪代官なワケだ。思わずノってしまう。
「生娘なそうじゃのう、ワシの言うとおりにすれば悪いようにはせんぞぅ、ほれ!」
 ぐいっと帯の端を引っ張る。
 彼女は半分わざとくるくる回ってベッドに向かう。
「あーれー、お代官様、ご無体なぁー」
 しばらく回ると帯の中からパラパラと、四角く薄いビニールでパックされたものが落ちた。
 コンドームだった。
「ってか、やる気まんまんじゃねーか!」
 彼女は、はだけた着物でベッドに横向きになっている。
 首筋に掛かる黒髪。
 着物の間から白い乳房のラインと、張りのある太ももが見えて色っぽい。
 たぶん、下着はつけていないのだろう。
「ふふ……生娘独楽回し、めっちゃ堪能したわ。ほんでそれ拾て、ちゃんとつけてな」
 ぼくはベッドに近づきながら、散らばったそれを拾う。
「なんでぼくはこんな人、好きになったんだろうなぁ」
 ぼくがベッドのそばに行くと、彼女が腕を伸ばした。
「ほな、あの時の続きや」
 ぼくのGパンに手を掛け、ベルトを外し、チャックを降ろす。
 素晴らしい手際だ。
「あの時と違ぉて、大人のんになってんのかなぁ」
 相変わらず表情は薄く、声にも抑揚は少ないが、それでも微妙にうきうきした感じが伝わる。
 ぼくのトランクスを一気に降ろすと、ぼくのピストルが飛び出した。
「おお……立派な大人になっとるわ、うんうん。皮もむけて、毛ぇも生えて……」
 ぼくは成長していた。それが認められて素直に嬉しかった。
「ほな、するで……あむ」
 ぼくの大人になった男根を手で支えて、ねっとりと口で包む。
「うう!」
 思わずぼくは声が出てしまう。
 彼女はゆっくり、頭を上下させた。
「んん、んん……」
 すぼめた口が、ぼくのモノを大事そうに出し入れする。
「ん、んん……きもひ、ええ?」
 先っぽのほうをくわえながら、聞いてきた。
 その声までが快感に変わる。
「知姉……すごくいいよ」
 彼女の頬は、うっすらと桜色に染まった。
 たぶん嬉しいのだろう。
 ややさっきより強く頭を動かした。
「ふぅ、う、んん、んん」
 ぼくは彼女の頭に優しく手を乗せていた。
「うう、はぁはぁ……っ」
 先っぽを吸い取るようにして、口を離す。
「んぷぁ、ああ、あたしも、なんか、なんか……」
 唾液でベトベトになった肉棒をしごく。
 彼女は空いている方の手を、はだけている着物の間に入れた。
「ん! あ、はぁっ」
 その手は彼女の股間に潜んだ。
 手首が妖しく蠢く。
「す、すごいぐちゅぐちゅ言うてるぅ」
 彼女は目を細めて、ぼくを見た。
 口は半開きだ。こうなると、無表情なのがよけいにそそる。
「あ、また硬ぅなった……イクのん? なぁ、イクのん? ん、はぁっ、はぁ……」
 ぼくのモノをしごいている手が早くなる。
「ええよぉ、あっはぁ、ん、イッて、イッて! あたしにぎょうさん掛けてぇ!」
 その淫らな言葉が、ぼくの射精欲求を高める。
「ううっ、と、知姉、で、出る、出るよ!」
 彼女がそれを聞いて激しくしごきながら、先っぽを口に含み吸った。
 スープをすするときに、出してはいけないような音を響かせる。
 それは罪悪感の音だ。
 だが、その罪の気持ちさえ、彼女との行為の前では、もはやちょっとしたスパイスにしかすぎない。
「ああっ! と、ともねぇ、イクっ!」
 ぼくの腰が勝手に動く。
「んんんぅ!」
 彼女は一段と強く吸って、口を離した。
 その瞬間。
 一気に、ぼくを抑え付けていた鎖は切れた。
「うあぁっ!」
「ん!」
 彼女の眼鏡に、激しく白い半透明の体液をぶちまけた。
 それは頬や鼻にも、だくだくと垂れ続ける。
「ん、あ、はぁはぁ……すごぉい、めっちゃ出たなぁ……」
 彼女は手を広げ、頬に流れるそれを薬指で撫で広げた。
「熱ぅて……いやらしい匂いやな、精液ちゅうんは……でも、嫌いやないわ」
 舌を出して、薬指を舐めた。
「ん……友達は苦いて言うてたけど、ちょっとちゃうな。これは味やのうて、舌の上でしゅわしゅわする感じや」
 冷静に分析している。てか、友達は選べよ。
「あんなけ出しても、まだ元気なままやね……」
 まだ精液が垂れるぼくのモノをつついた。

 彼女は顔中の精液をティッシュで拭き取った。
 眼鏡は特にきれいにした。
 その間にぼくはゴムを着けた。
 てっきり眼鏡は取るもんだと思っていたら、しっかり掛けている。
「眼鏡、掛けなくてもいいんじゃないの?」
 彼女は平然と反論した。
「アンタの可愛い顔、ちゃんと見たいんや」
 ぼくは顔が赤くなるのを感じた。

 ベッドに横になる。
 はだけている着物の間から、その滑らかな肌を妖艶に覗かせた。
 彼女もまた、成長していた。
 おっぱいはちょうど良い大きさになり、腰は見事にくびれ、お尻も大きくなっている。
 そして……その部分も大人の翳りが覆っていた。
「初めてやから……無茶せんといてな……」
 そう言って、軽いキスをしてきた。
 唇を離したとき、ぼくは彼女に聞いた。
「それって……ぼくのために?」
 彼女は、顔色を変えずにささやく。
「そうやで……アンタのためや」
 その不安と期待の込められた瞳の色に、ときめいてしまった。

 ぼくは、彼女に覆い被さると着物を完全に、はだけた。
 美しい裸体が目に飛び込んでくる。
「綺麗だよ、知姉……」
 彼女の表情に変化はほとんど無い。だが、またうっすらと頬を染めていた。
「めっちゃ恥ずかしいわ。でも嬉しい」
 ぼくの目を見つめながら、淡々と感想を述べた。
 なんだろう、その態度が無闇にぼくの中のケダモノを呼び起こす。
 ぼくはその尖ったふたつの丘の片方に吸い付いた。
「ひぁっ」
 彼女は、ぴくんと跳ねた。
 今までになく高い響き。
「さすがは生娘、いい声で鳴きよるのぅ」
 彼女はぼくを睨むように見た。
「もぉ、お代官様はええって」
 ぼくはくすくす笑いながら、さらにその頂点を攻めた。
 ころころと舌で転がす。
「ああ、ん……なにこれ、すごい気持ちええよ」
 彼女の手が、ぼくの頭を押えた。
 もう片方の丘の頂点は、手で攻めることにした。
 そのしこっているピンクの突起を指で挟んで、ぷるぷるした。
「ふぁぁん」
 彼女は目を閉じ、顎を上げた。
 さらに今度はひざを使おうと思い立つ。
 彼女の両足の間にぼくの足を入れ、隠された未開の洞窟にひざを押しつける。
「うあ、な、なんなんそれ……んんん、いやぁ、ぐりぐりしてるぅ。そんなんどこで覚えたんよぉ、変態ぃ」
 彼女は首をひねり、ちょっと嫌がっているようだ。
「いや、ぼくも初めてだから、とりあえずなんでも思いついたらやってみようかなって」
 彼女が涙目でぼくを見る。ほんの少し口を尖らせているように見えた。
「あほぉ……普通にしてやぁ」
「ご、ごめん、普通にする」
 ぼくは徐々に舌を胸から腹、そして草むらへと移動させた。
「ふぅっん……」
 その中に隠されたピンクパールを舌の中程で広く舐め上げた。
「うあぅ! それ、めっちゃきもちいぃ!」
 彼女の腹と胸が浅く速く上下し始めた。
 ぼくは、どんどん奥地へと侵入していく。
「ああー、ああ、舌、入ってくるぅ、ああー」
 中から愛液が泉のように湧き出した。
「あ、ああ、あかん、もう、もう入れて! 入れて欲しいん!」
 ぼくは秘宮の入り口から唇を離すと、その内部を照らし出す炎のたいまつをあてがった。
「いくよ」
「うん」
 ぬるり、と入っていく。
「ううう……っ!」
 彼女が少し、眉間にしわを寄せた。
「もう少しゆっくりしようか?」
 彼女は首を横に振った。
「いや、思たより痛ないから……そのまま、入れてええよ」
 ぼくはその勢いのまま根元まで挿入した。
「ん……はぁはぁ、お、奥まで届いてるぅ」
 彼女の濡れた唇に、できるだけ優しくキスをした。
「ん……あたし、やっぱ、まーくんのこと、好きや」
「ありがとう。ぼくも、ずっと好きだったんだ。ほんとごめんな、言えなくて」
 柔らかく微笑む。
「ええよ、今、こうやってひとつになれてんから……んん、う、動いて、ええよ」
 ぼくは微笑みを返して、腰を動かし始めた。
 それと同時に静かな水音が出始める。
「ん、ん、んん、ああ」
 彼女の口が開かれると、その声に少し甘いものが混じっていた。
「あ、ああ、なにこれ、もう、き、きもちいい」
 彼女の胸が前後に動く。
 腕がぼくの背中に回る。
「ふぁ! ああ! きもちい! いい!」
 知姉の中は強い抵抗があり、すぐ抜けてしまいそうになる。
 ぼくは腰を回して、それを避けようとがんばった。
「あ、な、中、掻き回されてるぅ! 中ぁ!」
 だんだん気持ちが高ぶってきた。
「はぁっ、はぁっ、と、知花、気持いいよ」
 彼女は薄く目を開け、微笑む。
「も、もっと、あ、知花って言うて、ああ、ああん」
 ぼくは彼女の身体に密着して、耳元でささやいた。
「あ、知花、すごく中が熱いよ、知花」
「うん、昌幸も熱い、凄く硬くて太くて、熱いぃ」
 彼女がぼくの動きに合わせて腰を振った。
「知花、いい、それ、はぁっ、はぁっ、いいよ」
「うう、勝手に動いてまうん、昌幸のんが、き、気持ええからぁ!」
 なんてエロいんだ。ぼくの興奮が一気に高まった。
「は、激しくするけど、良いかな」
「う、うん、もう痛ないし、ええよ、もっと、ああ、もっと突いてぇ」
 ぼくは飢えた獣のように彼女を求めた。
 淫猥な音を立て、お互いの性器がぶつかり合う。
「ああ! じゅぼじゅぼ言うてるぅ、じゅぼじゅぼぉ!」
 彼女がぎゅっと抱きしめた。
 口を大きく開き、目を閉じている。
「ああー、ああー、昌幸、イッてまう! あー、い、イッてまうぅ!」
 ぼくも限界が近かった。
「ああ、知花、知花ぁっ!」
 もう彼女の中に放出することだけしか、ぼくの頭にはなかった。
「あぁあぁ、イっく、イっく、イっくぅ!」
「はぁっ、はあっ、知花! で、出るっ!」
 快楽の刹那が襲ってきた。
「ああああああ――ああああっ!」
「うぁぁぁっ!」

 その時、ぼくたちは荒い吐息の中が世界の全てだった。
 いつの間にか手を繋いでいた。
「昌幸……めっちゃ気持ち、良かったで……」
 汗で頬に張り付く黒髪をそのままにして、知花はささやいた。
「ぼくも、すごく気持ちよかった……」
「好きな人とセックスするってええな」
 ぼくは、不意に僕たちの関係を思う。
「でも、ぼくたち、いとこ同士なのに……」
「そうやね……でも、なんとかしよ。なんとかなるんやし」
 彼女は、いつものように冷静に言った。
 だが、そこには希望が溢れているように感じた。
「そうだな。ぼくはもう知花を避けたりしない。ずっとこの手は握ったまま生きていくよ」
 彼女は、ぼくを見てちょっと目を見開いた。
「やっぱり……男の子はちょっと見んウチに、大人になるんやね」
 そう言ってぼくの頭を撫でた。
「がんばろな、未来の旦那さん」
 その知花の笑顔は、ぼくの一生を捧げても良いと思わせた。

END



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